越前そば

蕎麦カフェ、グロッケンシュピールののぼり旗にも書いてある「越前そば」。
越前ってどこかの地域?普通の蕎麦と違うの?
当初、そんな事は全く気にしてませんでしたが、ここの蕎麦の美味しさにハマってしまったので、そのルーツや背景を調べてみました。

「越前おろしそば」の発端

慶長6年(1601年)、本多富正が京都伏見から越前府中(現・越前市)へ赴任してきた際に、金子権左衛門という「そば職人」を連れてきました。家老本多富正公は府中藩主として、水利や産業など街の発展に尽力。そして、城下の人々に非常食として蕎麦の栽培や、大根おろしを蕎麦にかけて食べることを奨励したそうです。
これが「越前おろしそば」の発端であると言われています。

大根おろしを蕎麦にかけて食べる同様の食風習は、全国にもあちらこちらにありますが、領主が飢饉や災害の非常食にと栽培を奨励したのは、全国でも非常に珍しいことで、現在に至るまで受け継がれてきました。



越前そば

「越前そば」の名前の由来

福井では昔から「越前そば」という名前で呼ばれていたわけではありません。
昭和22年、昭和天皇が福井県に立ち寄られた際、初めて「おろし蕎麦」をお召し上がりになりました。その印象が強かったか、皇居へ帰られてからも、ことあるごとに「あの越前の蕎麦・・・、」とお言葉にされたそうです。そのことを関係者から耳にし、以来、皆が 「越前そば」と呼ぶようになりました。

健康にも良い「おろしそば」

「越前おろしそば」といえば、「大根おろし」が決め手。
大根おろしのさっぱりした口当たりとツンとくる辛味が食欲を増進、ジアスターゼという成分が消化を助け、食あたりの予防にも効果的だそうです。
また、皮に近い部分に含まれているビタミンPは、血管を強くする効果があり、「高血圧」「脳溢血」を防ぎます。大根は、そばの味を引き立てながら体にも効く、まさに「薬味」です。

そして、「そば」は栄養学的にバランスのいい優れた食品です。
タンパク質をはじめ、脚気などを予するビタミンB1のほか、今話題の「そばポリフェノール」やアミノ酸・リノール酸・ミネラル、そして食物繊維も豊富。中でも麺類でそばだけに含まれる「そばポリフェノール=ルチン」は、毛細血管の働きを強くして、「高血圧」「脳溢血」「動脈硬化症」「生活習慣病」などに効き目があります。特にルチンは、ビタミンCと同時に摂ると、その働きが一層増すので、「おろしそば」は成人病予防に恰好の食べ物です。さらに、肝臓機能の強化に効力があるコリン、血管の老化を防ぐビタミンEなども含まれ、健康を支える栄養素がいっぱいです。